カンジダ膣炎は性行為をしなくても発症する可能性がある!

2019年12月09日

月経があり妊娠可能な年齢の女性ではカンジダ菌が膣内で異常増殖し、カンジダ膣炎を発症することが珍しくありません。日本人女性では生涯のうちに5人に1人がカンジダ膣炎を発症する経験を持つと推測されているほどです。カンジダ菌はカビなどの真菌の一種で、人体では皮膚表面や口腔粘膜・腸管粘膜など幅広い箇所で生息しているほど身近な微生物といえます。体中に生息していることからカンジダ菌は常在菌の一種であって、免疫機能が正常に機能している限り病原性を獲得することが少ないとされています。具体的には糖尿病や慢性消耗性疾患などの慢性病に罹患するのは、カンジダ膣炎の主要なトリガーになります。また妊娠や月経前後などの生理周期の影響によっても、膣内環境が変化するのでカンジダ膣炎を発症することも珍しくないようです。ただし真菌の一種である事実から推認できるように湿度が高く熱もこもりやすい環境では異常増殖することがあります。例えば締め付けの強い下着を着用していると、摩擦部位などを中心に異常増殖して炎症などの症状が発生することがあります。
カンジダ膣炎の主な症状は、外陰部が赤くなったり、かゆみを伴うなどです。おりものが増加しますが、見た目はカッテージチーズ状で粘り気が強いなどの特徴をもっています。炎症中は性行為を行うときに痛みを自覚するのが一般的です。外陰部のかゆみと、カッテージチーズ状の特徴的なおりものの増加や性行為時の痛みが代表的な症状になりますが、個人差が大きいとされています。見た目はかなり炎症をきたしているように見えても、かゆみなどの自覚症状は軽い場合もあるようです。カンジダ膣炎の治療ではエンペシドクリームがよく使用されています。エンペシドクリームには有効成分にケトコナゾールが含まれています。有効成分のケトコナゾールには、カンジダ菌などの真菌の細胞膜を変性させて殺菌的作用するので炎症症状の緩和に効果を発揮します。エンペシドクリームは1976年に開発されて以降40年以上にわたって膣カンジダの治療に使用されてきた実績があり、臨床試験でも90%近くの効果が確認されているほどです。エンペシドクリームは長年膣カンジダの治療で使用され続けてきたことからもうかがえるように、高い効果と副作用の少ない治療薬なのは確かです。ただしまれに塗布部位の発赤や発疹やびらんなどの副作用や、過敏症なども報告されています。塗布後異変を感じたら使用を中止し病院を受診するようにして下さい。